徒然なるままに

あるがままを生きる

またかよ(><)

女子レスリングのパワハラ事件、日大アメフト事件のほとぼりが冷める間もなく、今度は女子体操のパワハラ事件である。日本のスポーツ界の問題点が、ひとつの事件をきっかけに一気に噴き出してきた感じである。個々の争いにおいては、当事者しか知り得ない背景があると思う。したがって、断片的な報道だけでは真相はわからない。しかし、一連の事件には、共通した問題点が潜んでいるように思う。


私が知る限り、少なくとも昭和40年代までは、社会のあらゆる場面で暴力やパワハラが日常化しており、社会もそのような暴力やパワハラに対してある程度寛容だった。しかし、平成の時代になり社会は大きく変化してきた。教育現場やスポーツ界における暴力やパワハラが大きな社会問題になってきた。事件は一気に全国に広まって劇場化され、お茶の間のテレビは連日その話題で持ちきりである。ときに当事者の一方に対して、社会のバッシングが浴びせられる。暴力やパワハラを肯定するものではないが、社会の監視の目が厳しくなり、ある意味、住みにくい世の中になりつつあるようにも思われる。「水清ければ魚棲まず」という。


多くの事件に共通しているのは、指導者と指導を受ける側の信頼関係の崩壊である。その原因のひとつには、社会が大きく変化しているにも関わらず、指導体制や指導方法が旧態依然としていることが挙げられると思う。指導者の心構えだけでなく、日本のスポーツ界の管理体制も世の中の流れに沿ったものに変えていくべきだと思う。


そして指導者は、指導する前に指導を受ける者の声に謙虚に耳を傾け、気持ちを理解し、信頼関係の醸成に努めることが大切だと思う。今回のスポーツ界における大きな問題点がこの点にあることは、一連の事件そのものが証明している。指導者と指導を受ける者との間の信頼関係こそ、暴力やパワハラの大きさを決定付ける大きな要因となる。多少の暴力やパワハラも信頼関係があれば“愛のムチ”に変わり得るのである。逆もまた真なり。


おわり


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